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松村益二著『一等兵戦死』を読んだ感想

松村 益二/著『一等兵戦死』を、図書館で借りて読みました。
新聞の広告記事でこの本のことを知り、読みたくなりました。
昭和13年に発刊された本の復刻版です。

戦後の日本人の記憶からは消されてしまった、勇敢に戦う父祖たちの姿、美しき日本兵の心とは―支那事変の最前線にのぞむ一人の兵士が赤裸々に綴った真実の記録。昭和13年に刊行された同年上期の“直木賞候補”。戦後GHQによって没収・廃棄された幻の“名作”を完全復刻。
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かなり興味深く読めました。
詳細な戦闘記録ではなく、戦線への移動時にあったことや、考えたことが綴られています。
例えば過酷な戦場でのつかの間の休息時とか、突然の戦友の死に直面した時とか。
そんな前線における兵隊ちたの等身大の真実が書かれています。

私はこれを読んで、海外ドラマ『バンド・オブ・ブラザース』とダブリました。
ドラマ『バンド・オブ・ブラザース』とは、スティーヴン・アンブローズのノンフィクション作品を原作にした2001年製作のテレビドラマのこと。
第二次世界大戦時のアメリカ陸軍第101空挺師団第506歩兵連隊第2大隊E中隊の、訓練から終戦までを描いています。
そこに描かれているのは「戦友」。
過酷な環境を共有した者しか持つことのできない感情。
そこには友情以上のもの「戦友」が存在していました。
この本も同じで、著者は「戦線に立ってこの『戦友』という言葉の深さを知った」と言ってます。
先ほど笑っていた戦友が、次の瞬間に頭を撃ち抜かれ即死。
そんな戦友が話していたのは、祖国日本で待つ親や妻や子供のこと。
そして、戦死した時のこと。
一本の煙草を回し喫みし、生命を一つにして戦った者しか持つことのできないものが「戦友」なんでしょう。

この本は昭和13年に発刊されています。
太平洋戦争前で、まだまだ日本が元気な頃。
戦時中ということもあり、軍部に不都合なことは書かれていないでしょう。
戦後に書かれたとても悲惨な戦記物とはちょっと違います。

★★★★☆

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