スポンサーリンク

藤野千夜著『じい散歩』を読んだ感想

小説

私的評価

藤野千夜著『じい散歩』を読みました。
図書館で借りました。

新聞の広告でこの本のことを知り、すぐに図書館で予約しました。読む前は「実話」だと思っていましたが、借りてきて初めて「小説」だと知りました。90歳手前の親父の目線で書かれている家族の物語で、過去を振り返えつつ、日々の暮らしが描かれています。昭和から令和のその時世の社会的な問題点を織り込みながらも、その描かれ方は「淡々」なんです。それでいて、推理小説を読むが如く早く次が読みたくなる、そんな小説でした。

続編の「妻の反乱」編もあるそうなので、借りて読みたいと思います。

★★★★☆

『じい散歩』とは

藤野千夜著、2020年12月に双葉社より刊行されました。2023年8月に双葉文庫より文庫化されました。『じい散歩』、『じい散歩 妻の反乱』はシリーズ累計20万部を超えるヒット作となっています。

内容説明
出版社内容情報
明石家は夫婦あわせて、もうすぐ180歳。一家の主、新平は散歩が趣味の健啖家。妻はそんな夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男は自称・長女のしっかり者。末っ子は事業に失敗して借金まみれ。……いろいろあるけど、「家族」である日々は続いてゆく。飄々としたユーモアと温かさがじんわりと胸に響く、現代家族小説の傑作!

内容説明
明石家の主、新平は散歩が趣味の健啖家。妻は、散歩先での夫の浮気をしつこく疑っている。長男は高校中退後、ずっと引きこもり。次男はしっかり者の、自称・長女。末っ子は事業に失敗して借金まみれ。…いろいろあるけど、「家族」である日々は続いてゆく。飄々としたユーモアと温かさがじんわりと胸に沁みる、現代家族小説の白眉。

目次
1 秘密の部屋
2 秘密の女
3 秘密の訪問
4 秘密の調査
5 秘密の話
6 秘密の思い出 1
7 秘密の思い出 2
8 秘密の思い出 3
9 秘密の交際
10 秘密の旅路
11 秘密の通信

著者等紹介
藤野千夜[フジノチヤ]
1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年『午後の時間割』で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

紀伊国屋書店

感想・その他

物語の家族は、90歳手前の老夫婦と、すべて未婚の息子3人。妻は初期の認知症が疑われ、長男は無職で引きこもり生活、二男はトランスジェンダーで自称「長女」、三男は事業をしつつも赤字続きで、親に多額の借金あり。そんな家族ですが、これは現代日本の家族の縮図ではないでしょうか。平均寿命は延びて少子化の超高齢化社会の日本。未婚化や晩婚化の進展、老人ばかりで貧困化・衰退化が今後も加速していきそうです。我が家を顧みても、息子が二人いますが、私は孫の顔を拝めるかどうか半々の気持ちです。また、老々介護の心配もあります。

平均寿命までに半分の人間は死ぬと言います、そう考えると残り僅かの人生、家族のことを思いつつも自分の人生を全うしたい、そう強く思いました。

created by Rinker

コメント