高倉健主演、映画『駅 STATION』のあらすじ・感想など

2022年2月15日火曜日

映画 映画(邦画)

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私的評価

映画『駅 STATION』を観ました。
2022年2月13日(日)、BSテレ東で放送されたのを鑑賞しました。

何度も観たことのある映画なので、午後8時から始まる他の番組(「ポツンと一軒家」)までの時間つぶしに観るつもりでした。しかし、やはりと言うべきか、結局最後まで観てしまいました。出会いと別れ――それこそが、この映画の題名「駅」に込められた意味なのでしょう。
何度観ても素晴らしい作品ですが、歳を重ねるごとにその良さがさらに心に沁み渡る、そんな映画です。

★★★★★

作品概要

監督は降旗康男。
脚本は倉本聰。
製作は田中寿一。
主演は高倉健、その他出演は倍賞千恵子、いしだあゆみ、烏丸せつこほか。

1981年11月公開の日本映画です。冬の北海道を舞台に、警察官でオリンピックの射撃選手でもある一人の男と、事件を通して彼の心を通り過ぎていく女たちを描いた映画です。

作品の紹介・あらすじ

あらすじ
【1968年1月 直子】
その日、警察官の英次は雪の降り続く銭函駅ホームで、妻の直子と、4歳になる息子義高に別れを告げた。離婚を承諾した直子は、動き出した汽車の中で、英次に笑って敬礼するが、その目には涙が溢れていた。苛酷な仕事と、オリンピックの射撃選手に選ばれ合宿生活が続いていたことも原因であった。傷心をひきずる中、ある日の検問中、英次の上司・相馬が英次の目前で連続警察官射殺犯“指名22号”・森岡茂に射殺された。中川警視の「お前には日本人全ての期待がかかっている」との言葉に、犯人を追跡したい英次の願いは聞き入れられなかった。テレビが東京オリンピックマラソン競技三位の円谷幸吉の自殺を報じていた。「これ以上走れない……」英次にその気持が痛いほどわかった。

【1976年6月 すず子】
英次の妹・冬子が、愛する義二とではなく、伯父の勧めた見合い相手である北見枝幸に住む男と結婚した。英次は、妹の心にとまどいを覚え、義二は結婚式の夜に荒れた。その頃、英次はオリンピック強化コーチのかたわら、赤いミニスカートの女だけを狙う通り魔を追っていた。増毛駅前の風侍食堂で働く吉松すず子の兄・五郎が犯人として浮かんだ。すず子を尾行する英次のもとへ、突然コーチ解任の知らせが届いた。スパルタ訓練に耐えられなくなった選手たちの造反によるものだった。すず子はチンピラの雪夫の子を堕すが、彼に好意を寄せていた。しかし、雪夫にとって、すず子は欲望のハケロでしかなく、英次が警察官と知ると協力を申し出た。雪夫は結婚を口実にすず子を口説いた。すず子は、刑事たちの張り込みに気づいていながらも、愛する雪夫を兄に会わせたく、五郎が潜伏する町へ案内した。そして、英次の前に吉松五郎が現れた時、隠れていた警官隊が駆け寄り、辺りにはすず子の悲鳴がこだました。

【1979年12月 桐子】
英次のもとに旭川刑務所の吉松五郎から、刑の執行を報せる手紙が届いた。4年の間、差し入れを続けていた英次への感謝の手紙でもあった。英次は正月の帰省のため、雄冬への連絡船の出る増毛駅に降りた。英次は警察官を辞する決意を固めていた。風待食堂では相変らず、すず子が働いていた。雪夫は結婚したらしく、妻と子を連れてすず子の前を通り過ぎて行く。独り五郎の墓参をしたあと、連絡船の欠航で所在無い英次は、暮れも押し詰まった三十日だというのにまだ赤提灯の灯る小さな居酒屋「桐子」に入った。女手一つで切り盛りする桐子の店だが、他に客もいない。テレビでは八代亜紀の「舟唄」が流れている。「この唄好きなの、わたし」と桐子は咳いた。自分と同じく孤独の影を背負う桐子に、いつしか惹かれる英次。大晦日、二人は留萌の映画館で、香港映画のMr.Boo!ミスター・ブーを見た。肩を寄せ合って歩く二人が結ばれるのに時間はかからなかった。英次は、初詣の道陰で桐子を見つめる一人の男に気づく。英次が雄冬に帰りついたのは、元旦も終ろうとしている頃だった。そこで、13年ぶりに電話をかけて直子の声を聞いた。池袋のバーでホステスをしているという。雄冬の帰り、桐子は、札幌へ帰る英次を見送りに来ていた。その時、“指名22号”のタレ込みがあり、英次は増毛に戻った。手配写真と、桐子を見つめていた男の顔が英次の頭の中でダブる。桐子のアパートに乗り込むと、そこには22号・森岡が潜んでいた。慌てて隠し持っていた拳銃の銃口を向ける森岡だったが、英次の拳銃で射殺された。警察に通報しながらも森岡をかくまっていた桐子。札幌に戻る前に英次は桐子の店を訪ねた。英次に背を向け素っ気ない態度で「舟唄」に聞き入る彼女の顔に涙が流れている。英次は忍ばせていた辞職願を破り、駅のストーブにくべると、深川行きの列車に乗った。同じ列車には札幌に出て働く事になったというすず子の姿もあった。

Wikipedia

感想・その他

「ブルー・ライト・ヨコハマ」のレコードジャケットに写るいしだあゆみさんに恋したのは、まだ小学生にもなっていない頃でした。誰が買ったのかは分かりませんが、そのレコードが家にあったのです。そんな彼女が演じる直子(英次の元妻)が英次のもとを去るシーンは、とても切なく心に残る場面で、この時のいしだあゆみさんは本当に美しいと感じます。
その後の、先輩刑事の葬式の場面で流れる円谷幸吉さんの遺書の朗読。「幸吉は父母上様の側で暮しとうございました」という遺書の最後の一文を聞くたびに、彼の心情に思いを馳せ、毎回涙がこぼれてしまいます。

1981年の日本は、こんな時代だったのかと愕然とします。当時高校生だった私には輝いて見えた日本も、今振り返るとどこか古くさく感じられます。今の若い世代にとっては、信じられないほど時代を感じさせる光景に映ることでしょう。また、この映画に登場する「舟唄」や「魅せられて」は1979年の曲です。当時の大晦日は、家族そろって「日本レコード大賞」や「紅白歌合戦」を見るのが恒例でした。それも今となっては、まるで遠い昔の出来事のように感じられます。

かつては冬になると、毎年のように放送されていたこの映画も、最近ではあまり目にすることがなくなり、少し寂しい気持ちになります。



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1964年生まれ。糖尿病を患ってから、自転車と歩くことを趣味にしています。毎日クスリ飲んでます。

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