私的評価
和田竜/著『のぼうの城』を映画は観ていましたが、原作を読んでいなかったの読んでみました。著者の和田竜のデビュー作です。
この成田長親、のちに剃髪して自永斎と号し、長男・長季が仕えていた松平忠吉の尾張国にて隠居したそうです。菩提寺は大須の大光院。今度大須に行った時は、寄ってみようと思います。
★★★☆☆
『のぼうの城』とは
第29回城戸賞(2003年)を受賞した脚本『忍ぶの城』を、映画作品を前提としたノベライズとして自ら執筆したものである。2008年には花咲アキラの作画によりコミカライズされた同名作品が、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載されました。
第139回直木賞(2008年上半期)ノミネート、2009年の第6回本屋大賞第2位。
2010年10月時点で累計発行部数70万部を突破している。
内容説明(上巻)
戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。従来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した四十万部突破、本屋大賞二位の戦国エンターテインメント小説。
内容説明(下巻)
「戦いまする」三成軍使者・長束正家の度重なる愚弄に対し、予定していた和睦の姿勢を翻した「のぼう様」こと成田長親は、正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負ら癖のある家臣らの強い支持を得て、忍城軍総大将としてついに立ちあがる。「これよ、これ。儂が求めていたものは」一方、秀吉に全権を託された忍城攻城軍総大将・石田三成の表情は明るかった。我が意を得たり、とばかりに忍城各門に向け、数の上で圧倒的に有利な兵を配備した。後に「三成の忍城水攻め」として戦国史に記される壮絶な戦いが、ついに幕を開ける。
著者等紹介
和田竜[ワダリョウ]
1969年大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。03年に、脚本「忍ぶの城」で城戸賞を受賞。07年に同作と同内容の小説「のぼうの城」を刊行し、作家デビュー。直木賞候補、本屋大賞第二位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
紀伊國屋書店
感想・その他
最後までは分からなかったのが、成田長親の器量です。ほんとうにでくのぼうなのか、将器ある人物だったのか…。実際のところ、この忍城籠城戦はこの物語(のぼうの城)とはかなり違っていたようです。成田長親という人物像もしかり、実際はフツーではあるが誇り高き武将だったのではと思われます。そんな成田長親を、かなりおもしろおかしく設定したエンターテイメント作品、それが『のぼうの城』と言えるでしょう。
そんなエンターテイメントは作品にもかかわらず、最後の甲斐姫のくだりにはただならぬ違和感を覚えます。そこは史実通り秀吉の側室になる設定で、すんなりと甲斐姫の側室の件を受け入れる長親。戦争か開城かの時は、甲斐姫のために戦争と言い出したように思わせる場面もあり、今までの長親はどこへ行ってしまったのか。史実とは違っても、ここは我々読者を納得させる“落とし処”が必要だと感じました。
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